【独立したい美容師の方向け】「開業準備 初級編」と「意外と知らない!?初期コストを安く抑える方法」
基礎知識・ノウハウ
今回は、美容室の開業時の手続きやコストに焦点をあてて紹介していきます。
それでは、早速見ていきましょう。
1.美容師免許のみで独立できるの?
1-1 管理美容師とは?
1-2 管理美容師免許の取得条件は?
1-3 取得にかかる時間と注意点
2.保健所で行う手続き
2-1 事前相談
2-2 開設届け
3.意外と知らない!?初期コストを安く抑える方法
3-1 美容師の開業時にも有効なM&A!?
1.美容師免許のみで独立できるの?
タイトルの通り、美容室の開業の際、美容師免許だけで開業は可能でしょうか。
答えは、
・個人であれば可能
・個人ではない場合は不可となります。
※スタイリストを雇用する際は、管理美容師の免許が必要になります。
1-1 管理美容師とは?
管理美容師とは、その名の通り、従業員を雇用するうえで、必要な知識を身に付けるための免許です。主に、公衆衛生/美容所の衛生管理を学びます。
1-2 管理美容師免許の取得条件は?
管理美容師は、美容師がだれでも取得できるわけではなく以下の条件を満たす必要があります。
・ 美容師免許取得後3年の実務経験があること
・ 各都道府県で実施している講習会を受講し修了証を取得していること
1-3 取得にかかる時間と注意点
講習会は3日間構成となっていますので、取得までにそれほど時間はかかりません。
ただ、講習は年2回しか開催されません。1度逃すと半年後となり、開業のスケジュールが後ろ倒しにせざるをえない場合もありますので、早めに受講することをお勧めします。
2.保健所で行う手続き
開業する際、必ず保健所で手続きが必要になります。
大きく分けて、手続きは保健所で行うものと、税務署で行うものの2パターンがあります。
開業準備で早い段階から関与するのが、保健所手続きになりますので、今回は保健所手続きについて説明していきます。
美容室として運営をして問題ないか判断するための審査になりますので、余裕をもって準備をしていくことをお勧めします。
・ 事前相談
・ 開設届け
・ 店舗平面図/店舗付近見取り図の準備
・ 従業員名簿ならびに美容師免許証の準備
・ 管理美容師講習会修了証の提出 ※1で説明済
事前相談/開設届けについては以下で説明していきます。
2-1 事前相談
内装の設計が出来上がってきた時点で工事着工前に、保健所に相談をしましょう。
のちに開設届け時の審査で、構造設計においても確認をされます。円滑に進め、再工事/追加費用の発生とならないためにも慎重に進めましょう。
2-2 開設届け
美容室を開業するためには、保健所に店舗の開設届けを行う必要があります。
保健所で設備/基準を満たしているかの審査が入ります。オープン予定日までに審査がおりている必要があります。申請から結果が届くまでに2-3週間見ておくと安心でしょう。
3.意外と知らない!?初期コストを安く抑える方法
開業(独立)の際に平均いくら費用がかかるかご存じでしょうか。
答えは、一般的には1000万円から1500万円程度かかるといわれています。
費用項目と割合は、おおよそ以下です。
・テナント費→15-20%
・内装工事費→40-50%
・機械/備品費→20%
・運転資金→10-15%
ここで大きな割合を占めている、内装工事費用や機械/備品を安く済ませることができたら、
3-1 美容師の開業時にも有効なM&A!?
コストを抑える方法として、有効なのがM&Aです。
M&Aというと、会社と会社の合併を考えられる方が多いと思います。
ベーシックなものは上記ですが、例えば、以前に「美容室を経営していた場所を、そのまま譲り受ける」という手法もM&Aの広義の中に、造作譲渡という形で存在します。
イメージしやすいのは、飲食店が居ぬきで、店内の内装が変わらずにほかのお店がオープンするというケースです。このような形でM&A(造作譲渡)を検討すると、内装やシャンプー台の引継ぎ等でコストを大幅に抑えることができます。
開業を検討している方はぜひ1つの選択肢として検討してみてください。
M&Aプラスでも美容室の譲渡案件を扱っております。初期相談を無料で行っていますので、お気軽にご相談ください。
執筆者
デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社
イノベーション FAプラットフォーム
アナリスト 櫻井 桃子
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