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2020年「小売業界全体の動向」と「飲食関連の小売業」から読み解く

基礎知識・ノウハウ

M&A

本編では、2020年の小売業界ごとの業績を振り返るとともに、その中でも、前年比の±が大きく分かれた飲食関連の小売業に焦点をあててみていきます。

また、近年、盛り上がりを見せるM&Aですが、業績不振や、効率的な事業拡大戦略の1つとしてM&Aを実践する企業も増えてきました。こちらについても後半で簡単にご紹介していきます。

それでは、まずは小売業界全体の2020年動向について見ていきましょう。

1.小売業界全体の2020年動向

以下、小売業の業態別売上並びに前年比を記載いたします。

2020年小売業の業態別売上と前年比

表からもわかるように、スーパー/家電大型専門店/ドラッグストア/ホームセンターは前年比を上回る結果となっています。

一方で、百貨店/コンビニエンスストアに関しては前年を下回る売上となっています。

百貨店は、直近5年間を振り返ってみても、前年比▲5%未満の減少の波がありましたが、2020年には、▲25.5%と大きく減少しています。低迷気味ではあったものの、コロナ渦による外出自粛や時短営業、休業などに要因も重なり、大きく数値を下げる結果となったといえそうです。

また、コンビニエンスストアは、経済産業省の「商業動態統計」の調査が1998年から始まって以来、初めての前年比赤字となりました。こちらも、20年超で初めての赤字となり大きな衝撃をもたらしました。加えて、直近5年間を比較しても、最も高くて前年比約+4%、2019年でも前年比約+2%を示していました。2020年は、コロナ渦での、外出自粛/時短営業/スーパーでのまとめ買い/テレワークでの来店機会減少も大きな影響をもたらしているといえそうです。

続いては、飲食関連の小売業に焦点を当ててみていきましょう。

2.飲食関連に絞った場合の小売業

以下、業態別にみる飲食料品販売額の増減率です。

こちらも、小売業全体の前年比同様に、百貨店/コンビニエンスストアが前年を下回る数値となっています。

2020年業態別の飲食料品販売額の増減率

スーパーは全商品での前年比は+3.4%でしたが、飲食料品のみでみると+6.8%となります。こちらは、「婦人・子供服・洋品」の売上が減少した一方で、「飲食料品」の売上が増加したことから、こちらの数値となっています。

また、ドラッグストアも全商品での前年比は+6.6%でしたが、飲食料品でみると+12.4%となります。こちらも、「ビューティーケア(化粧品・小物)」の前年比がマイナスであったものの、食品や家庭用品の前年比がプラスで伸びたことが、数値に反映しています。

3.まとめ

今回は、小売業とその中でも飲食関連の小売業に焦点を当ててみてきました。今回の2020年の業績からわかることは、売上を伸ばすのが厳しい情勢にも関わらず、小売業全体で、前年比黒字を示した業態は、複数のカテゴリー種別の中で、あるカテゴリーがダメージを受け、前年比マイナスに落ち込んだとしても、他のカテゴリーがカバーして、結果黒字となったということです。

当たり前のことではありますが、1カテゴリーに集中して事業を行うより、カテゴリーを増やすことで、リスクを分散させる効果があります。もちろん商品管理の種類は増えますし、利益計算は1カテゴリーの際よりも少々煩雑にはなりますが、二本柱/三本柱にすることで、リスクに備えた強固な経営基盤を構築することができます。

こちらは、M&Aについても同じことが言えます。近年、盛り上がりを見せるM&Aですが、業績不振や、効率的な事業拡大戦略の1つとしてM&Aを実践する企業が増えてきました。

直近では、古くから1本柱で事業を営んでいた企業が、「全く別事業の企業を購入して、二本柱で企業を拡大していきたい」という相談も多く頂くようになりました。

M&Aプラスでは、上記のようなご相談においてもサポートが可能です。また、今後の事業展開に悩んでいて気軽に相談をしてみたい、といったご相談も可能です。

ご相談は無料ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。

執筆者
デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社
イノベーション FAプラットフォーム
ジュニアアナリスト 櫻井 桃子

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